大豆イソフラボンの効果で女性の悩みを解消。摂取量に注意
■大豆イソフラボンとは
中高年期の女性は、身も心もアンバランスになりがちです。これは女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量が、30代から急激に減少することも一因だと言われています。
イソフラボンは、フラボノイドの一種で、大豆のえぐ味≠生み出す原因物質として以前から知られていました。ところがつい最近、イソフラボンが女性ホルモンと似た効果をもつことが明らかになり、更年期以降の女性の心強い味方として脚光を浴びはじめたのです。
■大豆イソフラボンの効果
1,更年期障害の緩和効果
大豆イソフラボンの効果として、最もポピュラーなのが女性ホルモン様物質として作用することです。その作用の強さは生体内の女性ホルモンに比べてかなり弱いのですが、摂取していれば血液中のイソフラボン濃度が高い数値で維持され、更年期になると低下する女性ホルモンの作用を補います。そしてホルモンバランスが崩れることによって起こる更年期障害に対し軽減効果をもたらします。
2.スカスカ骨予防(骨粗鬆症)効果
骨は造骨と破骨を繰り返しながら常にに生まれ変わっています。しかし特に女性の場合、閉経期になるとそのバランスが崩れ、スカスカ骨になってしまいます。スカスカ骨になることが骨粗鬆症の原因となります。イソフラボンはこのバランスを保ち正常な骨代謝を補う効果があります。
3.乳ガン・前立腺ガンの予防効果
イソフラボンにはエストロゲン作用と抗エストロゲン作用があり、抗エストロゲン作用が乳ガンを予防する鍵となっています。
乳ガンは、エストロゲンの過剰分泌により引き起こされるのですが、大豆イソフラボンの抗エストロゲン作用により、過剰のエストロゲンが作用部位に結合できないようにしてエストロゲンを作用させなくし、結果的に乳ガンの予防効果につながるのです。
4.循環器系疾病の予防効果
更年期の女性では血清コレステロールおよび血圧の上昇がみられることが報告されていますが、イソフラボンの摂取により、血圧や血清コレステロールの低下を促すことが動物実験や臨床試験により明らかにされています。その他にも、美肌、不妊、育毛などに効果があるといわれています。
■大豆イソフラボンは「アグリコン型」がおすすめ
イソフラボンには2つの型があります。違いは「糖」がついているかどうかです。
1.グリコシド型イソフラボン
煮豆や納豆、豆腐などに含まれる通常のイソフラボン。
グリコシド型イソフラボンは、糖がついている分子量の大きなイソフラボンで、人間が摂取しても腸内細菌の酵素によって糖をはずし「アグリコン型」にしなければ吸収されません。しかし腸内細菌には個人差があるため、吸収性にばらつきがあります。
2.アグリコン型イソフラボン
大豆食品の中では味噌だけがこのアグリコン型イソフラボンです。アグリコン型イソフラボンは、グリコシド型イソフラボンに比べて糖がはずれていて分子量が小さいため、胃でより速く効率的に吸収されるので、摂取の際はこのアグリコン型がおすすめ。
★大豆イソフラボンの摂取量について
大豆イソフラボンの過剰摂取に対する問題について、内閣府食品安全委員会は平成18年5月11日、大豆イソフラボンを含む特定保健用食品(トクホ)について、大豆イソフラボンの1日摂取量の上限を「70〜75mg」、食事以外に追加摂取する量の上限を1日「30mg」とし、安全性評価をまとめ厚生労働省に通知しました。
上限値は、大豆発酵食品に多い「大豆イソフラボンアグリコン」という状態での量。同委員会の調査では食品100g中、納豆は65〜81mg、みそは14〜81mg含まれていた。
安全性は、日本人の大豆摂取量や、国内外の臨床試験などを基に評価したもの。トクホの場合、上限値は消費者が毎日長期間にわたって摂取することを想定、妊婦や子供には推奨しないとした。また通常の食品からの摂取の場合、摂取量が上限値が短期的に超えても直ちに健康被害に結びつくものではないとしています。
※サプリメントの表示では、大豆イソフラボンの配合量が上限より多くても、イソフラボンアグリコンに換算すると適正範囲内である場合も多いので、購入の際は表示をよく確認してください。
【関連項目】
プエラリア
生理前のイライラ・にきび等の症状を解消
バストアップサプリメント
テンペ
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